おおぞら ~ある年の保育記録より~

ある年の2月24日

Y君(2歳児) Rちゃん(4歳児)
ハヤシライスの昼食の時、先に食べ始めたY君が、おかわりをしようとしていた。ただ、まだ数人が配膳が終わらずにいたので、「Y君、まだ、お兄さんやお姉さんがよそってないから、少し待ってて欲しいんだけど」と伝えた。

すると、近くに座っていたRちゃんがスクッと立って、Y君の側に行ったので、私は内心、しつけ的に、甲高い声で、私と同じ事を、伝えるのかとハラハラしていると、「お姉さんに、お皿を貸してごらん」と言いながら、片膝を床につけ、Y君の目線より小さくなり、ゆっくり丁寧に伝えた。Y君もその言葉にお皿を渡した。すると、Rちゃんはお皿を受け取り、スプーンで寄せ、二口くらいにまとまったハヤシライスを見せ「ホラ、まだ少しあるから、これ食べて、もうちょっと待っててほしいな」と伝えたのである。

ちゃんと、丁寧な対応を知っている。この対応をされたY君は、寄せてくれたハヤシライスを食べ、青組のお兄さんから「もう、よそってもいいよー」と言われるまで、待っていた。

いろいろな場面で、自分を表現する。時には、相手に不快な思いもさせてしまうこともある。内心「シマッタ」という思いも経験している。その中で、年少児に対して、どのようにしたら、自分の思いが伝わるだろうか、と考え、丁寧な関わりを持とうとする。

その結果、相手に自分の思いが受け入れられた喜びが持てた。一層、しなやかな考えがこうして、Rちゃんの身についていくのだろう。これには、日常の私たちの生活態度が、あったからだと思います。人の環境が、子どもたちには、一番、影響を与えると再確認。

※写真と本文は、直接関係ありません。

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