【マリアの丘通信より】
小俣幼児生活団の保育目標は
◆元気なからだ
◆元気なこころ
◆自由に生きる力と責任
この三つです。一番 二番はまあ、なんとなく
解るとしても、三番目は?
今月はこのことを考えてみましょう。
当園では
・幼児教育思想にはモンテッソリーの幼児教育思想をとりいれ
・心理学の面ではアドラー心理学をとりいれています。
モンテッソリー教育には
・環境による教育
・自由の尊重
・自己活動の重視
・個の確立
などがみられますが、最終的目的は、「幼い子供が、自立した人間に成長して、平和で幸せな未来社会を生きてほしい」という願いです。
この願いをかなえるためには、幼い子供が、自立的人間に育つように、援助すること が、なにより大切なことと思っています。そうです。私たち大人がすることは、「援助」なのです。
「子供は、その環境での経験によってこそ、十分に発達できるのです」 吸収する心です。これは、周囲の大人たちが、口で頭ごなしに教えこむ指導ではなく、子供が自分で、活動することによって、本当に生きる経験をし、自分を自分自身で広げて、自立していくことなのです。 生きていく力は、教え事では身につきません。自分で経験し、あれこれ 自分に合った方法を見つけだしていく知恵が必要です。
分かりやすい例で話しましょう。
どこにも、いわゆるボスがいます。子供社会にはつきもの で、昔もあったはず。むしろ、 今は少なくなったかなぁ。このボスは、パンチもくれるけど遊びの名人でもあるわけ。大人は「あんな子と遊ばなきゃいいのに」と思うのに、パンチをもらっても、性懲りもなくまたついていく子。いくら大人がギャーギャー言っても、くっついている。また、パンチもらったら、負けずに、口で正論はいて、ボスをペシャンコにしてしまう子。
また、ボスが近づいてくると、さりげなくスゥーと、離れてしまう子。
「嫌ならイヤって、はっきり言って! と、周囲の大人は、はがゆがって、ハッパをかける。でも、そんなに簡単に言えることではない。反旗をひるがえすなら、我慢している方が楽。いろんな反応を示す子供たち。でも、いつのまにか、 卒園までには、それぞれ、自分なりの 解決方法を身につける。
大人が防護壁で守ったのでは、子供の身につかない。でしょ!